ヤンセン 抗HIV薬ダルナビル/コビシスタット配合錠を国内申請
公開日時 2016/08/04 03:51
ヤンセンファーマはこのほど、HIV感染症を適応とするダルナビル/コビシスタット配合錠について、日本で承認申請したと発表した。申請日は7月29日付。この配合錠は、HIVのプロテアーゼ阻害薬のダルナビル800mgと、国内未承認の薬物動態学的増強因子(ブースター)のコビシスタット150mgの2成分を含有した製剤。抗HIV薬による治療経験がない成人患者、ダルナビル耐性関連変異を持たない抗HIV薬既治療成人患者に対する治療薬として開発された。
同配合錠とヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(以下、NRTI)の計2剤を、1日1回、食事中または食直後に服用して用いる。従来はダルナビル、ブースターであるリトナビル、NRTIの計3剤を1日1回服用する必要があった。長期にわたり多剤併用療法を行うHIV感染症治療では、患者の服薬アドヒアランスが重要となる。このため、配合錠を投入して服用数を減らし、患者の負担軽減につなげる。
ダルナビルは日本で、抗HIV薬として、プリジスタ錠やプリジスタナイーブ錠として販売されている。
ダルナビル/コビシスタット配合錠は、欧州で14年11月に製品名「Rezolsta」、米国で15年1月に「Prezcobix」として承認されている。米国、欧州の抗HIV治療のガイドラインでは、同配合錠とNRTIの2剤の組み合わせは、抗レトロウイルス療法(ART)の初回治療の代替の組み合わせとして推奨されている。