メルクセローノ・桂 癌事業本部長 MR、マネージャーの行動改革に着手 評価の50%は行動改善で
公開日時 2016/07/25 03:52
メルクセローノの桂淳・取締役癌領域事業部事業本部長は、ミクス編集部の取材に応じ、質を重視した営業体制を強化するため、MR、エリアマネージャーの行動改革に着手したことを明らかにした。具体的には、MR、マネージャーそれぞれに必要な行動を明確化し、行動の改善度合いを評価体系に取り入れて行動改革を促す。桂本部長は「最適な治療について、医師としっかりディスカッションできるMRをはじめとするスタッフを育成する」としている。
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メルクセローノは、2015年4月に主力品アービタックスについてブリストル・マイヤーズとのコ・プロを終了、単独販売体制に切り替えて以降、事業基盤強化、営業部門拡大に取り組んできた。まず自社MR数を倍増(MR数非開示)させた。同年8月にアストラゼネカから招かれた桂本部長は、2016年を「業界で最も質の高い『No.1オンコロジーチーム』になるスタートの年」と位置付け、MR、エリアマネージャーの行動改革を進めることを強調した。
そのため4月にMRに必要な行動として▽顧客との信頼関係構築ができること▽医師ら医療従事者のニーズを引き出し、患者をベースに面談できるスキルを持ち、実践できること▽臨床ニーズに基づく企画の立案力があること▽チームへ貢献すること--などを提示。各MRがいまどの程度できているのか、不足していることは何かを、エリアマネージャーと話し合い、行動の改革に取り組むものだという。
同様にエリアマネージャーに対しても▽エリア員に方向性を明示できること▽目標の達成▽エリアプランの立案能力をもっていること▽人材養成に取り組むこと--など、必要な行動を明示。特に「継続的に高いパフォーマンスを出し続けるには欠かせない」として、人材養成を最重視する。そのためエリアマネージャーに向けたコーチングモデルを策定し、7月から実施することを明らかにした。
行動改革を促すため、MR、エリアマネージャーとも評価体系を売上実績は50%、行動の改善を50%にした。桂本部長は「以前は売上の要素が大きかったが、売上は、あるべき活動と表裏一体であり、ビヘイビア(行動)の結果に数字がついてくると考えた」と説明した。