エムスリー会員 製薬企業会員サイトにスムーズにアクセス可能に 第一弾は「PfizerPRO」
公開日時 2016/07/14 03:50
エムスリーは7月13日、ファイザーが運営する医療従事者向けサイト「PfizerPRO」とのアカウント連携を開始したと発表した。エムスリーが運営する医療従事者向けサイト「m3.com」に登録・ログインしている医師会員は、m3.comの中にあるPfizerPROのバナーをクリックするだけで、PfizerPROの会員向けサイト情報にアクセスできる。PfizerPROに会員登録しなくて済む。一方、PfizerPROの中のログイン画面にもエムスリーのID/パスワードでログインできる場所を設け、同じくPfizerPROに登録していなくても、m3.comのアカウントでアクセスできるようにした。
エムスリーは、「医療従事者がインターネット上でスムーズに医療情報へアクセスできる環境づくりを推進する」としている。複数の製薬企業とのアカウント連携を行う方針で、すでに2社目が決定しており、年内に6社と連携したいとしている。
近年、インターネットの普及とコンプライアンスの観点から会員制の医療従事者向けサイトを運営する製薬企業が増えている。しかし、医療従事者にとっては各製薬企業のサイトごとにアカウントを作成・管理し、都度、そのサイトごとにID/パスワードを入力する必要があるなど手間や不便さが指摘されていた。アカウントが増えることで手帳やメモによる管理といったセキュリティのリスクもあった。
エムスリーは国内最大級の約25万人の医師会員を抱えていることから、アカウント連携によって製薬企業に対して▽製薬企業サイト非会員の医療従事者への情報提供が実現できる▽登録やログイン時のサイト離脱の抑制が期待できる――とメリットを主張している。エムスリーにとっては会員医師に対して利便性を提供できるとともに、クライアント企業からのエムスリーの利用価値向上につなげるねらいもある。