キョーリン製薬 気管支喘息薬キプレスのAG 9月上旬に発売予定 GEより3か月早く
公開日時 2016/06/20 03:51
キョーリン製薬ホールディングスは6月17日、子会社で後発品事業を展開しているキョーリンリメディオが気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療薬キプレス/シングレア(一般名:モンテルカストナトリウム)のオーソライズド・ジェネリック(AG)を9月上旬に発売する予定と発表した。通常の後発品(GE)は12月に登場する見込みのため、約3か月早い発売開始となる。キプレスAGの薬価は10mg錠が101.80円、5mg錠が76.80円で、先発品薬価の半額。
先発品のキプレスはキョーリン製薬子会社で新薬事業を展開している杏林製薬が販売している。原薬、添加物、製法、効能・効果が先発品と同じキプレスAGの情報提供活動は、キョーリンリメディオだけでなく、杏林製薬とも連携して行い、キプレスブランドとしてのシェア防衛をはかる。
キプレスの15年度売上は441億円で、同社連結売上の4割近くを占める。キプレス特許切れによる減収をいかに乗り越えるかが同社グループの最重要の経営課題になっており、▽新薬群の早期最大化▽キプレスは先発品およびAGでシェア防衛し、減収幅を最小化する――といった戦略でのぞんでいる。キョーリン製薬の穂川稔社長はこれまでに、キプレスAGで、キプレスAGとGEで構成される市場の50%以上のシェア獲得を目指す考えを示している。