GSK 男性型脱毛症用薬ザガーロカプセルを新発売
公開日時 2016/06/14 03:50
グラクソ・スミスクラインは6月13日、男性における男性型脱毛症治療薬ザガーロカプセル0.1mg、同0.5mg(一般名:デュタステリド)を同日に新発売したと発表した。同治療に用いる初の5α還元酵素1型2型阻害薬。薬価未収載品で、自由診療で用いる。1日1回経口投与する。15年9月に承認を取得し、もともと15年11月の発売を予定していたが、委託生産先のキャタレント社ベインハイム工場(フランス)での供給体制が整わず発売を延期していた。
同工場では15年11月にフランス当局の査察を受けた際、別製品の混入がわかり、当局からGMPライセンスの一時停止を受けた。GSKとしても原因究明のため、同工場から全世界への製品出荷を暫定的に停止した。このほど、GMPライセンスが戻るなど混入問題が解決し、生産・出荷可能となったことから、日本市場への出荷も可能となった。
GSK日本法人のフィリップ・フォシェ社長は、「このたびのザガーロカプセルの発売が、本剤を必要とする方にとって新たな治療アクセスの機会となることを願っている」とコメントした。
男性型脱毛症には男性ホルモンのジヒドロテストステロン(以下、DHT)が関与している。ザガーロは1型及び2型の5α還元酵素を阻害することで、DHTの生成を抑制する。臨床試験では、発毛の評価指標として設定した毛髪数の増加、育毛の評価指標とした硬毛数及び毛髪の太さの増加など、男性型脱毛症に対する効果が確認されている。
なお、GSKは、ザガーロの有効成分デュタステリドで前立腺肥大症を効能・効果とするアボルブカプセル0.5mgの承認を取得している。両剤の見分けがつくよう、ザガーロはカプセル剤皮の色を変更している。