ホクヤク元役員 10年以上にわたり総額1億2600万円着服 パチンコや借金返済に
公開日時 2015/11/24 03:50
医薬品卸のイワキは11月20日、連結子会社のホクヤクで経理業務などを担当していた元取締役兼業務部長(以下、元役員)が、今年10月末までの10年以上にわたり、ホクヤクの預金口座から引き出した総額1億2600万円を着服していたと発表した。パチンコなどの遊興費や借金返済にあてていた。元役員はこの不正行為を隠ぺいするため、銀行残高証明書の偽造や不正な報告もしていた。同社は、事実関係の解明がさらに進んだ段階で厳正な処分を行うとともに、刑事及び民事事件として元役員の責任を追及し、債権回収に努めるとしている。
元役員はこれらの事実関係を認めており、ホクヤクは11月17日付で取締役から解任した。
イワキは現在、グループ各社の資金管理の一元化を順次進めている。11月11日にイワキの経理部がホクヤクの預金残高を確認したところ、総勘定元帳上の預金残高と実際の預金残高とに1億2600万円の齟齬があったため調査を開始し、元役員による着服などが発覚した。
イワキによると、この不正行為は元役員が単独で行ったもので、現時点では社内外に共犯者はいないと判断しているという。1億2600万円の回収見込みについては現在協議中で、回収不能見込額は過年度にさかのぼって各期の営業外費用として計上する予定としている。