産官学が一丸となって生命科学研究のグローバル・ハブとなることをめざしているカナダ・オンタリオ州に、米国製薬最大手のジョンソン・エンド・ジョンソン（J&J）が生命科学研究・開発の大規模インキュベータJLABS@TRONTOを2016年春に開設すると発表した 。同社初の海外大規模開発拠点開設に各方面が 注目している。

http://www.biospace.com/news/johnson-johnson-sets-up-biotech-incubator-for-50/390373


JLABS@TRONTOは、ライフサイエンス分野の将来有望な若手企業50社を選抜・収容予定。研究開発に必要な最先端の研究施設、医療機器の試作ラボ、投資家、専門家アドバイザーへのアクセス等を提供して支援する。事業はトロント大学、 MaRS Discovery District、オンタリオ州政府とのパートナーシップで実現。オンタリオ州は、JLABS@TRONTOからの創業および雇用創出等に期待し、17億円相当を出資する。


J&JでJLABSを代表するMelinda Richterは初の海外拠点にトロントを選択した理由について「世界有数の大学病院や研究機関が相互にアクセス可能なエリアに集積しており、研究・開発には最適な環境。さらに研究 をビジネス化するための エコシステムも整っている」と語り、ライフサイエンスの研究開発拠点としてのトロントを高く評価している。

J&Jは、来春開設のJLABS@TRONTO以外に、米国内に3カ所（サンディエゴ、サンフランシスコ、ボストン）の大規模インキュベータJLABSを展開している。