日本血液製剤機構 献血ヴェノグロブリンIH5%静注に効能追加承認 肺炎などの発症抑制で
公開日時 2015/02/10 03:51
日本血液製剤機構はこのほど、人免疫グロブリン製剤である献血ヴェノグロブリンIH5%静注の「0.5g/10mL」「1g/20mL」「2.5g/50mL」「5g/100mL」の4規格の効能・効果に、肺炎などの発症抑制を追加する承認を取得した。
追加された効能・効果は、「血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制(ワクチン接種による予防及び他の適切な治療を行っても十分な効果が得られず、発症を繰り返す場合に限る) 」。「10g/200mL」規格には、この効能の承認はされていない(承認申請していない)。
血清IgG2濃度低下に伴い、肺炎球菌やインフルエンザ菌などの感染リスクが高まる。IgG2を欠乏する患者数は3年間で100人で、同剤の適応となる患者数は3年間で10~40人という。
この効能で用いる場合は、次の条件を全て満たさなければならない。▽過去6カ月間に急性中耳炎として4回以上、又は、急性気管支炎若しくは肺炎として2回以上の発症を認めること▽起炎菌として肺炎球菌又はインフルエンザ菌が同定されていること▽血清IgG2値80mg/dL未満が継続している--。