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薬食審・第一部会 武田の週1回DPP-4阻害薬ザファテック錠を審議、承認了承

公開日時 2015/02/02 03:52

厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は1月30日、週1回投与のDPP-4阻害薬ザファテック錠(一般名:トレラグリプチンコハク酸塩)の承認の可否を審議し、承認を了承した。ザファテック錠は武田薬品が開発した薬剤で、週1回投与が可能な初めての経口血糖降下薬となる。通常どおりの手続きなら、3月中にも正式承認となる。

承認が了承された製品は以下のとおり。
【審議品目】(カッコ内は成分名と会社名)

▽ザファテック錠50mg、同錠100mg(一般名=トレラグリプチンコハク酸塩、武田薬品):「2型糖尿病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。世界に先駆けて日本で申請され、14年3月現在で承認されている国はない。

用法・用量は、通常、成人にはトレラグリプチンとして100mgを1週間に1回経口投与する。DPP-4阻害薬としては国内8成分目。週1回投与製剤としては類薬のDPP-4阻害薬のみならず、経口血糖降下薬としても初めてとなる。
なお、武田薬品は1日1回投与のDPP-4阻害薬ネシーナ錠(アログリプチン安息香酸塩)を販売しているが、ザファテックはネシーナの後継品とは位置づけておらず、それぞれの経口血糖降下薬の特徴を生かした治療提案をしていく方針を示している。

【報告品目】(カッコ内は成分名と会社名)

報告品目は、医薬品医療機器総合機構の審査の段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断された製品で、今回2製品が承認されることになった。

▽イーケプラ錠250mg、同錠500mg、同ドライシロップ50%、同点滴静注500mg(一般名:レベチラセタム、ユーシービージャパン):「てんかん部分発作(二次性全般化発作を含む)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。これまでセカンドラインかつ併用療法で使用する薬剤だったが、今回、ファーストラインかつ単剤療法で使えるようにする。また、この新効能に伴い、点滴静脈製剤の用法・用量に関して、「静脈内投与する」という記載を「点滴静脈内投与する」に記載整備する。

イーケプラの単剤療法は、日本てんかん学会と日本小児神経学会から厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で効能追加の要望がなされ、その検討結果を踏まえ、厚労省から開発要請されていたもの。他の抗てんかん薬に比べて安全域が広く、治療薬物濃度モニタリング(TDM)を必要としない第二世代抗てんかん薬(同剤、ラモトリギン、ガバペンチン、トピラマートなど)の中で、ラモトリギンに続く単剤療法となり、てんかん患者の新たな治療の選択肢となる。

▽アデムパス錠0.5mg、同錠1.0mg、同錠2.5mg(リオシグアト、バイエル薬品):「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」の効能・効果を追加する新効能医薬品。アデムパスは、血管拡張作用を持つcGMPを生成する可溶性グアニル酸シクラーゼを直接活性化し、cGMP濃度を上昇させることで肺血管を拡張させる新規機序の薬剤。PAH治療薬としても新規機序の薬剤となり、新たな治療の選択肢となる。

PAHは肺動脈圧が大幅に上昇し、心不全や死亡に至る可能性がある進行性の致死的疾患。国内での登録患者数は約2000人。

なお、アデムパスは14年1月に「外科的治療不適応または外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症」を効能・効果として承認されている。

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