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NIH 新薬開発めぐり製薬企業10社、学会などとプロジェクト発足

公開日時 2014/02/12 03:50

米国立衛生研究所(NIH)は、米ファイザー、英グラクソスミスクライン(GSK)、武田薬品など多国籍製薬企業10社、米国糖尿病学会(ADA)など8非営利団体(NPO)と共同で、アルツハイマー病など3疾患において、革新的新薬の開発促進を促すプロジェクトを発足させる。NIHが2月4日発表した。


「医薬品加速パートナーシップ」(The Accelerating Medicines Partnership:AMP)と称する新規プロジェクトは、製薬企業10社と関連学会8団体がNIH財団(FNIH)を通じ、今後5年で2億3000万ドルを投資。アルツハイマー病、2型糖尿病、自己免疫疾患(関節リウマチおよびSLE=全身性エリテマトーデス)の3疾患の生物学的治療標的の識別や診断のためのバイオマーカーの探索などを通して、新薬開発の促進を図ることを目的とする。


データや解析結果などの成果は、すべて広く医療関係に提供するという観点から、一般公開される点も画期的だ。


AMPは3疾患が対象だが、成果次第では、他の疾患へ取り組みが拡大される可能性がある。


NIHのFrancis S Collins事務総長は、「疾患を早期発見、治療し、患者のQOL(生活の質)を改善するために、より良いかつ迅速な方法を見つけることが重要だが、それは科学に依存している。我々の新薬開発の成功率は低く、大変な投資と時間をそれに費やしている一方で、患者や家族は(新薬を)待っている。今、バイオメディカル関係者すべてが、新規のアプローチが求められていることに合意した」と今回の取り組みについてコメントした。


さらに、近年の基礎研究における劇的な進歩が治療機会に「新たな窓を開いた」との見解を表明。「これに対する挑戦は我々個々の守備範囲を超越しており、いまや我々皆が集合して一緒に成功率を向上させる時だ」と共同で取り組むことの必要性を強調した。


GSKのLon Cardon博士(Alternative Discovery & Development上級副社長)は、「我々は、アルツハイマー病のような疾患(の病理)は難しく、1つの組織で解明するには複雑であるということを経験で学んだ」と指摘。その上で、「AMPは、活用できる資源と科学的ノウハウが必要な、世界的な保健上の課題解決への取り組み」と説明。「新薬をより効率的にかつ効果的に見つけるという共通のゴールに向けて我々の能力を示す役割を与えてくれる」と意欲を示した。


製薬企業10社は、アッヴィ、バイオジェンIdec、ブリストルマイヤーズスクイブ、GSK、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、イーライリリー、メルク、ファイザー、サノフィ、武田薬品。

8団体は、Alzheimer's Association、米国糖尿病学会(ADA)、Lupus Foundation of America、NIH財団、Geoffrey Beene Foundation、PhRMA(米国研究製薬工業協会)、Rheumatology Research Foundation、USAgainstAlzheimer’s。

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