EMA 大うつ病治療薬Brintellix、肺動脈性肺高血圧治療薬Opsumitに承認勧告
公開日時 2013/11/01 03:50
欧州医薬品庁(EMA)ヒト医薬品委員会(CHMP)は、10月21~24日に開催され、成人大うつ病治療薬Brintellix(一般名:vortioxetine)、肺動脈性肺高血圧(PAH)治療薬Opsumit(一般名:macitentan)の2品目について承認勧告を行った。
承認勧告された2品目は以下の通り。製品名(一般名)、申請企業、適応、摘要の順。
▽Brintellix5mg・10mg・15mg・20mgフィルムコート錠および20mg/ml経口液剤(vortioxetine)、 H Lundbeck A/S社、成人における大うつ病エピソード、同剤はセロトニン受容体活性に対する直接調節作用やセロトニン(5‐HT)トランスポーターの阻害作用をすると考えられている。同剤については、ファーマコビジランス計画の策定が承認条件とされた。
▽Opsumit10mgフィルムコート錠(macitentan)、Actelion Registration社、成人における肺動脈性肺高血圧症(WHO機能分類(FC)IIからIII)の長期療法で単剤ならびに他剤との併用、デュアルエンドセリン(ET)AおよびB受容体拮抗剤。同剤についてはファーマコビジランス計画の策定が承認条件とされた。
BrintellixがEMAから承認勧告されたことについて、Lundbeck社のAnders Gersel Pederson副社長(研究開発担当)は、「この画期的薬理作用を持つ治療法が承認されることは、我々が取り組んできた脳疾患の治療法における長い鵜歴史をさらに築くもので、うつ病治療を進歩させる我々の取り組みを強調するものだ」とコメントした。BrintellixはLundebeck社が創製。
武田薬品工業は、2007年9月に同剤を含む複数のCNS(中枢神経)系薬剤についてLundbeck社とライセンス契約を締結した。同契約により、日本および米国では、武田薬品がLundbeck社と独占的共同開発および共同販売を行う。武田薬品は、米国では、同剤についてLundbeck社と共同で臨床試験を実施、申請は武田薬品が行い、今年9月30日にFDAから承認取得した。
Opsumitについては、スイス・アクテリオン社の米法人Actelion Pharmaceuticals US社が、10月18日、米食品医薬品局(FDA)から、成人における大うつ病の適応で承認取得している。