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ファイザー 米欧日で審査中の経口抗リウマチ薬トファシチニブ 米国で追加データ

公開日時 2012/08/07 04:00

ファイザーは8月6日、米欧日などで中等度~重度のリウマチで承認申請中の経口タイプの生物学的製剤トファシチニブについて、米FDAから追加解析データの提出を求められたと日本法人を通じて発表した。同社は米国で求められた追加データの詳細を審査中として明らかにしていない。追加データは8月上旬に提出予定で、同日に公表した新たなフェーズ3試験「ORAL Start」の結果を提出することを検討中という。FDAの当初の審査終了目標日は8月21日だが、同社は「さらに時間を要する可能性がある」としている。

同社は「FDAが追加解析データを求めることは多々あること」としている。

ORAL Start試験は現在進行中の2年間にわたる試験で、メトトレキサート(MTX)未治療の中等度~重度の活動性関節リウマチ患者958人を対象に、1日2回、トファシチニブ5mgまたは10mgを投与する単剤療法群とMTX投与群のいずれかにランダムに割りつけた。その結果、トファシチニブ5mg投与群、同10mg投与群はいずれも、主要評価項目の構造的破壊の進展の防止、ACR70反応率で評価した徴候及び症状の軽減に関して、MTXに対して統計学的有意差が認められた。いずれも6か月時点でMTXと比較したもので、中間解析から得られた。

一方、安全性については、「過去実施された臨床開発プログラムで確認されたプロファイルと一致した。トファシチニブの全般的な関節リウマチにおけるプログラムで観察された安全性に関する結果には、結核、帯状疱疹などの重篤または重大な感染症、リンパ腫を含む悪性腫瘍、好中球数の減少、好中球減少症、脂質上昇が含まれる」としている。

トファシチニブは、関節リウマチの標的免疫調節薬及び疾患修飾薬として開発中の新規機序の経口JAK阻害薬。炎症性サイトカインなどの細胞外標的を対象とする現在の関節リウマチ治療薬とは異なり、同剤は新しいアプローチによって、炎症性サイトカインネットワークのハブとして機能する細胞内伝達経路に作用する。現在、中等度~重度の活動性関節リウマチの治療薬として米欧日を含む世界中で審査されている。米国と日本では11年12月にそれぞれ申請した。承認された場合、JAK阻害薬と呼ばれる新しい機序を持った初めての抗リウマチ薬となる。

 

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