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【診療報酬改定:注目トピック9】外来がん治療にチーム医療を促す

公開日時 2012/06/06 04:00

診療報酬改定で知っておくべきトピックを、ミクス増刊号「医師と話せる診療報酬改定」(3月25日発売)から定期的に紹介するこのコーナー。今回からは重点対策疾患トピックで、当面はがん対策に関する点数を取り上げる。ここでも診療報酬改定全体の潮流である地域連携、チーム医療、在宅医療の重視という方針は同じである。今回は外来がん治療にチーム医療を促す点数について解説する。

今回の注目は、チームによる緩和ケアの評価だ。早期から専門緩和ケアチームが関わると、苦痛緩和などのQOL向上に加え、生存期間が延長するという報告(NEJMなど)もある。しかし、緩和ケアを受けている患者数は、英国や米国と比べ1/4~1/3にとどまる。

そこで今回の改定では、チームによる外来緩和ケアを促そうと、チームで医学管理を実践した場合の点数「外来緩和ケア管理料」(1回300点)を新設した。身体、精神症状の緩和を担当する常勤医師を1人ずつ配置することを義務付けた。また、緩和ケアの経験を持つ常勤看護師と、薬剤師の4者構成を求めている。

ほか、外来の放射線治療に対してもチーム医療を促している。一定の条件の下、毎回の医師診察の義務付けを撤廃する代わりに、医師の指示に基づき、看護師や放射線技師などの毎回の観察を評価する「外来放射線照射診療料」(280点)を新設した。

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