【診療報酬改定:注目トピック3】在宅患者の支援強化を誘導
公開日時 2012/04/17 04:00
診療報酬改定で知っておくべきトピックを、ミクス増刊号「医師と話せる診療報酬改定」(3月25日発売)から定期的に紹介するこのコーナー。これまで、できる限り退院を促す方向にあること、そのための取り組み、退院後計画について算定できる点数が強化されていることを解説しました。今回は、在宅患者を支援する取り組みを強化に導く点数について解説する。
在宅医療の中心的な役割を担う施設として「在宅療養支援診療所」(在支診)、「在宅療養支援病院」(在支病、200床未満)がある。患者に対する24時間の窓口として、関係施設と連携とりながら通常の医療のほか、緊急の往診、看取りといったサービスも提供する施設。しかし、医師1人体制の在支診は、全体の6~7割(有床診・無床診含む)を占め、24時間対応・緊急時対応・看取りまでを自己完結することは困難だと厚労省は判断。
今回の改定で、3名以上の医師が所属する診療所に加え、複数の診療所がグループを組んで在宅医療を行う、機能強化型の在支診・在支病という類型を設け、従前型の在支診・在支病より点数を引き上げた。1人医師在支診に連携を促すインセンティブといえ、24時間対応、緊急時対応などの充実を促すのが狙いだ。
例:往診料
機能強化型
病床を有する場合
緊急加算 850点(650点)
夜間加算 1700点(1300点)
深夜加算 2700点(2300点)
病床を有しない場合
緊急加算 750点
夜間加算 1500点
深夜加算 2500点
従前型
緊急加算 650点
夜間加算 1300点
深夜加算 2300点
そのほか、機能強化型に対する評価を引き上げは、在宅時医学管理料、特養などに入居している患者に対する特定施設入居時医学管理料、在宅患者緊急入院診療加算でも行われ、在宅患者の支援を強化する方向に誘導している。
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