接待規制 医師の77%が「MRとの面会頻度変わらない」 「面会減る」は若手に多く
公開日時 2012/03/29 04:00
ケアネットは3月28日、4月以降の接待規制の見直しによる医師とMRとの関係について、医師3000人を対象にした意識調査結果を発表した。全体的には医師の8割近くが「MRとの面会頻度は変わらない」と回答したが、若手医師ほど「MRとの面会頻度は減る」との傾向が見られ、「勉強は自分でできる」「今やネットで事足りる、MRは不要」といったコメントが多く見られた。
調査は「CareNet.com」医師会員を対象に実施した。調査日は3月20日~21日。有効回答数は3000人で、勤務施設は国公立病院が28.7%、国公立以外の病院が42.7%、診療所が24.3%、その他が4.3%――、年代は20代が2.1%、30代が20.4%、40代が35.8%、50代が31.7%、60代以上が10.0%――だった。
質問では、業界の接待規制の強化方針を示した上で、4月以降の面会頻度を聞いた。その結果、医師の77.0%は「特に変わらない」と回答し、施設別では以前から制限されている国公立病院が81.9%、国公立以外の病院が73.0%、診療所が79.7%となった。この回答に次いで多かったのが「全般的に減る」の13.1%で、施設別では国公立病院が10.5%、国公立以外の病院が16.8%、診療所が10.2%となった。
この面会頻度を年代別に分析すると、「特に変わらない」との回答は、20代が64.5%、30代が73.1%、40代が75.3%、50代が80.6%、60代以上が82.7%となる一方、「全般的に減る」との回答は20代が24.2%、30代が18.6%、40代が13.0%、50代が10.6%、60代以上が8.0%となり、若手医師ほど面会頻度が減ると考えている傾向が確認された。
今後MRに期待することでは、「医師の専門領域の学術知識」(62.2%)、「エビデンス・医学論文の提供」(51.0%)、「医師の専門外領域の学術知識」(37.2%)がトップ3だった。自由コメントでは、「医師の質問にその場で適切に答えられる知識を持って欲しい」「本来の役割である情報提供が十分できないMRが大多数」「情報提供能力の高いMRが減った」――といった内容が多く見られ、情報提供能力に優れるMRを求めていることが類推された。なお、医師の13.5%が「特に期待していない」と回答した。