Special Report/米国アバスチン乳がん適応撤回のインパクト(上) (4/4)
公開日時 2012/03/05 04:01
迅速審査はあくまで“仮免” 承認削除の決定は妥当
医療法人圭友会渡辺病院 浜松オンコロジーセンター センター長
渡辺亨氏
迅速承認は、あくまでも「仮免」だった。その後、条件だったOS延長を立証できなかったのだから、FDAによる承認削除の決定は妥当だ。
転移性乳がんでは、残念ながら治癒は目指せない。治療目標は症状予防(Prevent symptoms)、症状緩和(Palliate symptoms)、生存期間延長(Prolong survival)の3Pだ。ベバシズマブはそのうち2つを達成できる。正しい情報を伝えた上で、わずかでもベネフィットが期待できる治療を提供するのが、プロとしての仕事だ。