ノバルティスとエーザイ COPD治療薬オンブレス吸入用 12月1日からコ・プロ
公開日時 2011/11/21 04:02
ノバルティス ファーマとエーザイは11月18日、ノバルティスが9月20日に発売したCOPD治療薬「オンブレス吸入用カプセル150μg」(一般名:インダカテロールマレイン酸塩)と、ノバルティスが国内開発中のCOPD治療薬について、日本におけるコ・プロモーション契約を締結したと発表した。オンブレスについては12月1日から、▽ノバルティスが主に大学病院や基幹病院▽エーザイが主に一般病院やかかりつけ医――に対して情報活動する。なお、オンブレスの製造・販売はこれまで通りノバルティスが行う。
ノバルティスは09年3月から重症気管支喘息に用いる抗体医薬「ゾレア」(オマリズマブ)を発売しており、重症呼吸器疾患を扱う大学病院や基幹病院で存在感を発揮している。一方、エーザイは1950年から気管支喘息治療薬ネオフィリン(アミノフィリン)を販売しているほか、同じく気管支喘息に用いるテオロング(テオフィリン)やアゼプチン(アゼラスチン塩酸塩)を手掛けるなど、特に呼吸器・内科領域のGP市場に強みを持つ。今回のコ・プロは、呼吸器領域における両社の強みを生かしたプロモーションを展開するためのものとなる。
ノバルティスの三谷宏幸社長は、「内科領域全般において強固な基盤を築いているエーザイのパートナーシップを得られたことを大変うれしく思う」とコメント。エーザイはCOPDの推定患者が530万人である一方、受診者が17万3000人程度しかいないとのデータを引き合いに、「未治療のCOPD患者が多数存在することが示唆されている。ノバルティスと、より多くのCOPD患者に1日でも早く新たな治療の選択肢を提供したい」としている。
ノバルティスはCOPD治療薬を移植免疫・感染症・呼吸器領域担当MR(人数非開示)が担当、エーザイは全MR1400人の大半がCOPD治療薬のプロモーションを行う。
◎国内フェーズ3のCOPD治療薬「NVA237」「QVA149」もコ・プロへ
今回のコ・プロ契約ではオンブレスのほか、ノバルティスが国内フェーズ3を実施しているCOPD治療薬「NVA237」(臭化グリコピロニウム)と、オンブレスとNVA237の配合剤「QVA149」も対象となる。両剤とも発売後にコ・プロを開始する。