アプリの制作コンテストが流行
公開日時 2011/10/03 06:00
米国では、アプリの制作コンテストが流行のトレンドとなっている。今回のHealth 2.0でも会議と並行して、24時間余りの時間を使って行われるプログラミング・コンテストが行われた。(医療ジャーナリスト・西村由美子)
Health 2.0ではこうしたコンテストを“コーダソン(Code-A-Thon)”と呼んでいる。同じようにテッククランチ(TechCrunch)では“ハッカソン(Huck-A-thon)”とよばれることもあり、ほかにも課題を出してしばらく応募期間の猶予をとる大型の公募コンテストなど形態も様々だ。
多くは賞金付きで、会議などを通じて募集されることが多い。だが、最近ではオンラインでの公募も増えている。Health2.0でも民間企業/団体と連携しつつ、米国厚労省内に設置された医療・健康情報技術に関する連絡調整室(The Office of the National Coordinator for Health Information Technology:以下ONC)と協力して、賞金付きディベロッパー・コンテストを実施している。ONCは、医療のIT化を進展させるために、イニシアティブをとっている組織。
2004年に特命措置として設置され、09年のHITECH ACT(The health Information Technology for Economic and Clinical Act)で法的根拠を得た。戦略的医療情報先端研究プロジェクトである通商“SHARP”に60ミリオンドルを計上するなど多額の予算を計上していることも知られている。http://healthit.hhs.gov/portal/server.pt/community/healthit_hhs_gov__onc/1200
◎初日に発表された公募課題は次のとおり(括弧内は、賞金額)
①Apps Against Abuse(賞金なし、顕彰のみ): 若者を虐待や暴力から守る予防に役立つアプリAbuse(虐待)”という語には「(薬物)中毒」などの中毒の意味もある) ②医療機関からの退院を安全で容易にするためのアプリ(4万ドル)③医療用機器の不具合を簡単にレポートできるアプリ(4万ドル)④ オープンソース”PopHelath”プラットホームを活用した(医療の)質の評価にかかわるアプリ(10万ドル)http://projectpophealth.org/ ⑤Million Hearts Challenge: アメリカ心臓協会及びCDCのMillion Hearts Websiteに掲載されているガイドラインを患者に伝えるアプリ(7万5000ドル)――。
いずれも公募期間が短く、10月下旬から12月までが応募期限となっている。