AD薬市場 メマリー好調 発売2か月で処方患者数シェア9%に JMIRI調査
公開日時 2011/09/30 04:01
院外処方せん情報から市場動向分析を行う医療情報総合研究所(JMIRI)によると、アルツハイマー型認知症(AD)治療薬の2011年7月時点の処方患者数ベースの薬剤別シェアは、アリセプトが93%と断トツではあるものの、次いでメマリーが9%、レミニールが4%だったことがわかった。併用投与があるため、合計シェアは100%を超える。このうちメマリーの発売は6月8日のため、2か月足らずで2ケタに迫るシェアを獲得したことになる。JMIRIが収集する処方せんは年間約1000万枚。
AD治療薬市場ではエーザイのアリセプト以来、約11年ぶりの新薬が2011年に相次いで発売された。3月末にはアリセプトと同系統の新薬レミニール(ヤンセン/武田薬品)、6月には新規機序のメマリー(第一三共)、7月にはアリセプトと同系統ではあるものの経皮吸収タイプのイクセロン/リバスタッチ(ノバルティス/小野薬品)――が上市された。
JMIRIのデータによると、メマリーではアリセプトへの追加投与が多く、メマリー処方患者の58%を占めていた。両剤の機序の違いが背景にあると思われる。また、アリセプトは1日5mgを標準に最大1日10mgまで増量可能だが、メマリーの追加はアリセプト5mgの時点で追加されているケースが若干多い模様だ。一方、アリセプトと同系統のレミニールは処方患者のほとんどを新規と切替で占めていた。
この詳細はMonthlyミクス10月号(10月1日発売)及びミクスonlineでの連載「医師の処方動向を読む」に掲載する。