田辺三菱 自社創製のDPP-4阻害薬テネリグリプチン 8月下旬に国内申請
公開日時 2011/09/02 04:01
田辺三菱製薬は9月1日、自社創製の2型糖尿病治療薬(DPP-4阻害薬)テネリグリプチン(一般名、開発コード:MP-513)を8月下旬に日本で製造販売承認申請したと発表した。承認されれば日本で5成分目のDPP-4阻害薬となる。田辺三菱はテネリグリプチンの主な特徴として、▽1日1回の経口投与で24時間持続した血糖コントロールが可能▽腎排泄率が低く、腎機能が低下した患者にも使いやすい▽自社創製品のため日本人データが豊富で、また生産も日本で行うことから“純国産DPP-4阻害薬”である――との3点を挙げている。
田辺三菱は重点疾患領域のひとつに糖・脂質代謝疾患を位置付けている。テネリグリプチンの将来の上市を見込んで2008年秋からバイエル薬品の2型糖尿病治療薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)グルコバイのコ・マーケティングを開始、糖尿病治療薬市場での営業経験を積んでいる。
なお、国内で上市されているDPP-4阻害薬は、MSDと小野薬品がコ・マーケティングしているシタグリプチン(製品名:ジャヌビア/グラクティブ)、ノバルティスのビルダグリプチン(エクア)、武田薬品のアログリプチン(ネシーナ)――の3成分4品目ある。また、日本ベーリンガーインゲルハイムのリナグリプチン(トラゼンタ)は7月1日に承認を取得し、薬価収載に向けた協議・手続きの最中にある。リナグリプチンは日本イーライリリーとコ・プロモーションする。