抗うつ薬編
公開日時 2011/08/30 00:00
患者は、処方された薬をどんな思いで服用しているのか。患者の視点に立ったマーケティング、プロモーションには必要な情報なはずだが、なかなかない。そこで70万人もの患者本人に尋ねた医療専門市場調査会社アンテリオ(東京都千代田区)による調査から、処方薬に対する患者のホンネを探ってみたい。抗うつ薬を取り上げるのは、社会的関心の高い薬剤であることに加え、第1回で処方薬全体の不満傾向を見たとき、高い不満割合(処方薬に何らかの不満ありが全処方薬平均27.2%に対し、うつは約4割)を示したからだ。不満が少なくないということは、コンプライアンスに影響してくるおそれがあり、課題多い薬剤といえる。自己判断で服薬中断のおそれコンプライアンスは平均程度(図1)とはいえ、抗うつ薬では「服薬を中断した理由」(図2)は他剤と...