FDA アフィニトールの膵がん適応を承認
公開日時 2011/05/10 04:00
米食品医薬品局(FDA)は5月6日、ノバルティスのmTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)阻害剤アフィニトール(エベロリムス)について、切除不能あるいは転移・進行性膵内分泌腫瘍(PNET)の適応を承認したと発表した。
PNETは、進行が遅くまれな腫瘍で、米国では毎年新規患者は1000人以下といわれる。
同剤の安全性、有効性は、410人を対象としたRCTで検証された。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)で、プラセボ投与群の4.6か月に比べアフィニトール投与群では11か月(中間値)と約2倍に延長した。主な副作用は、口内炎、発疹、下痢、疲労感、浮腫、胃痛、悪心、発熱、頭痛など。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur腫瘍薬製品部長は、「PNETの患者は治療オプションがほとんどない。しかし、アフィニトールはPNETの増殖と転移を遅らせる力を示した」と同剤へ期待感を示した。
同剤は、イーストハノーバー(ニュージャージー州)にあるノバルティス米国法人が販売する。