不妊症の医療現場から
公開日時 2011/03/30 00:00
女性の晩婚化、晩産化が不妊症の課題に女性の社会進出に伴って、新たな課題として不妊症の問題がクローズアップされている。晩婚化、晩産化が進む中で、不妊に悩むカップルは年々増加している。今こそ、社会全体の問題として捉え、不妊症とどう向き合うべきか、考える時がきていると言えるのではないだろうか。実地の医療現場から、不妊治療のいまをリポートする。(望月英梨)「35歳を過ぎても出産はできると思っていた。まさか自分が不妊症になるとは…」――。こう語るのは、自身不妊治療を受け、現在妊娠3カ月を迎えた都内在住の渡辺裕子さん(仮名・38歳)だ。華奢で繊細な姿の裕子さんだが、フランス・パリに本社のある商社で海外勤務が長く、仕事に追われる毎日を送ってきた。自身のキャリアを磨き、責任のある仕事も任されていたという。一...