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CMS2012年度予算 バイオシミラー、GEで圧縮狙う

公開日時 2011/03/02 04:00

 オバマ政権は、2012年度のメディケア・メディケイドサービス庁(CMS)の予算について、メディケアおよびメディケイドの経費節減を図るために、製薬企業における経費節減の2つの提案に期待をしている。


ひとつは、連邦取引委員会(FTC)が、後発品企業の市場参入について、先発企業が後発企業に一定の支払いをし、後発品参入を遅らせる合意(pay-for-delay)をすることを禁止する法案が提出されている。同案が施行されると2012年には5億4000万ドル、2012年から2021年には88億ドルの薬剤費が節減できると見込まれている。しかし、同法案原案は、議会下院では2009年に通過したが、上院では未だに通過していない。しかも、共和党が多数を占めた下院では同法案をこれ以上審議するとは考えられない。


もうひとつの案は、バイオシミラー承認手続きを規定した法律では、バイオ医薬品先発品の独占販売期間を12年と規定したが、これを7年間に短縮させる動きだ。これによる節減額は2012年から2021年まで23億ドルと見込まれる。この提案は、担当委員会である下院エネルギー・商業委員会委員長が、ジェネリックに造詣の深いHenry Waxman議員(民主党、カリフォルニア州選出)の時だったが、昨年の中間選挙後、同氏から特にジェネリックに関心のない共和党議員に代わったため、独占期間を短縮させるという法案の見通しは不透明となった。


保健福祉省(HHS)のKathleen Seberius長官は、経費削減の手段として、あくまで医薬品業界をターゲットにしている理由を、「メディケア、メディケイドの受益者、納税者が、最も費用対効果に優れている薬剤からのアウトカムを享受するのに値するからだ」とコメントしている。
しかし、バイオインダストリー協会(BIO)は、バイオシミラー独占期間の問題についての提案は「オバマ大統領自身が、米国が未来に勝つために研究・技術でのリーダーシップをキープすると宣言していたことと矛盾する」と批判、米国研究製薬工業協会(PhRMA)も先発メーカーと後発メーカーとの話し合いを拒否するようなことになると「消費者本位の薬剤を市場に導入させる話し合いをむしろ阻害することになりマイナスだ」との立場を表明している。


 

(The Pink Sheet  2月21日号より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

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