米ギリアド Arresto BioSciencesを2億2500万ドルで買収
公開日時 2010/12/27 04:00
米ギリアド・サイエンシズは12月20日、線維性疾患とがんの治療薬を開発しているArresto BioSciences(本社・カリフォルニア州パロ・アルト、Peter Van Vlasselaer最高経営責任者兼社長)を2億2500万ドルで現金買収すると発表した。
同社は特発性肺線維症を適応として第3相臨床試験「ARTEMIS-IPF」を進めているアンブリセンダンでの開発促進も含めて、Arrestoの重点領域との相互提携により創薬基盤を強化できると判断、今回の買収に至ったと発表当初説明していたが、この直後にはARTEMIS-IPF試験の中止を発表しており、同分野での新たなシーズを獲得するのが狙いと見られている。
買収に当たっては、Arrestoの開発パイプラインの化合物が上市された後の売上規模に応じた報酬も株主が受け取れることとしている。
Arresto BioSciencesは、Kleiner Perkins Caufield & Byers、 HealthCare Ventures、Northgate Capital、DAG Ventures、Abbott Biotech Venturesの出資を受けて07年設立。主要な開発品としては、ヒト・リシルオキシダーゼ様2蛋白を標的とするヒト化モノクローナル抗体のAB0024があり、特発性肺線維症に対する第1相臨床試験が進行中であり、同化合物は固形がんの適応でも研究が進められている。