調剤薬局大手アインホールディングスは７月３日、インテリア・雑貨を販売するフランフランの全株式を取得し、子会社化すると発表した。アインHDはコスメに注力するドラッグストア「アインズ&トルぺ」を展開しており、共同出店などでビジネスチャンスを拡大するなど、シナジー効果を狙う。同日開かれた取締役会で決議した。買収額は499億7600万円。

フランフランは国内 152 店舗、海外9店舗の店舗運営及びECを展開する。投資ファンド・日本成長投資アライアンスやセブン&アイ・ホールディングスも株式を持つ。23年８月期の売上高は394億8400万円、営業利益は25億6800万円。一方、アインHDが展開するアインズ&トルぺは、83店舗を展開。コスメ関連商品が90％を占めるなど、コスメ特化型の店舗で差別化を図っている。

アインHDは、「アインズ&トルぺとFrancfrancは、出店エリア、主要な顧客層及びその価値観に類似性がある一方で、販売する商品のカテゴリーは異なる部門を得意とする補完関係にある」として、シナジー効果を発揮できると強調。互いのプライベート商品を陳列することで、顧客満足度や顧客単価の向上を見込むほか、戦略的な店舗開発も見据える。出店エリアが主要都市を中心に駅ビルや商業施設等と近似しており、「大規模テナントへの戦略的共同出店等、出店形態のバリエーションを検討し、さらなるビジネス機会の拡大が可能となる」としている。