病院改革に向けた提言1
公開日時 2010/12/28 00:00
クリニカルパスで診断・治療プロセスを標準化せよボストンコンサルティンググループパートナー&マネージング・ディレクター/植草徹也プリンシパル/北沢真紀夫前回は、病院経営に関与する人が陥りやすい思考の罠を踏まえて、我が国の病院経営の本質的改革を阻害する要因について述べた。診断・治療プロセスの標準化不足、診療科や病棟間のタコツボの存在、地域内医療機関との連携・役割分担不足、総合病院化による尖りの不在、経営視点の未浸透、の5つである。そのいずれもが、「在院日数の最適化」と「病床利用率の向上」という病院経営の本質的改善に向けて、乗り越えなければならない大きな課題である。また、薬剤費や医療材料費の削減といった手っ取り早いコスト削減策に比べると、一朝一夕には解決できないことも分かっていただけたと思う。病院...