米ファイザー 人員削減幅をさらに拡大 目標の15%を超える見通し
公開日時 2010/11/25 04:01
昨年10月のワイス買収で全世界従業員の15%にあたる2万人弱を削減する方針を明らかにしていたファイザーは、人員削減幅をさらに拡大させる見通しだ。
同社は10月3日付でアメリカ証券取引委員会に提出した四半期業績報告書の「COSTS AND EXPENSES」の項目で人員削減について言及し「我々は当初の15%の人員削減目標を超えると予測している」と明記した。
同報告書に明記された第3四半期末での全従業員数は11万1500人。買収が明らかになった09年1月時点での両社の従業員合算は約13万人であり、既にその時点から換算すると人員削減割合は14%弱に達している。 報告書で同社は2009年10月15日のワイス買収完了時点から現在までにアメリカでのプライマリーケア部門や研究開発部門などを中心に9200人を削減し、うち5000人は09年12月末時点から現在までに削減したと記述している。
今回の人員削減拡大の数値目標について、同社は現時点で明らかにしていないが、背景には10年第3四半期業績で既にリピトールがカナダ、スペインで後発品との競合に曝されて苦戦していることが明らかになっており、2012年末のアメリカで特許切れの影響が想定よりも大きなものになることを予想しつつあるためとの指摘もある。