米国研究製薬工業協会（PhRMA）のJohn　Castellani理事長兼ＣＥＯは11月3日、中間選挙が終了したことを受け、政治家に向け、米国の経済と雇用を守るために、バイオファーマ産業強化を促進する必要性を訴えた。

Castellani理事長は、当選者への祝辞を述べた上で、米国では過去数年、経済と雇用に悩んでいるとの現状認識を示した。その上で、「米国の指導者らは、米国のバイオファーマ研究指向型企業が医療のイノベーションにより米国経済と雇用にどれほど貢献するかを認識する必要がある」と指摘。米国は医療イノベーションを持続できるか分岐点に立っているとの考えを示し、「どちらへ行くかは国のリーダーらの決定に委ねられている」と述べた。

イノベーションの重要性を示す1例として、PhRMAメンバー企業が合計約100剤を開発中のアルツハイマー型認知症治療薬を上げた。新規に治療薬が登場し、発症を遅らせることで、2030年までにメディケア（公的高齢者保険）およびメディケード（公的低所得者保険）において年間1億ドルが節減できるとの試算を紹介。経済成長、雇用の促進ばかりでなく、医療費節減にも貢献するとの考えを示している。