サノフィ・アベンティスはアメリカで2013年までに主力製品の多くが特許切れとなることに備え、医療用医薬品事業で1700人の従業員削減に着手する方針を固めた。

今回の人員削減は、09年7月に同社が明らかにした、13年までの20億ユーロのコスト削減策の一環。同社はアメリカで総勢1万3000人の従業員を抱えているが、このうち医療用医薬品事業部門は6900人。今回の削減数は同部門の約25％に当たる。

人員削減はニュージャージー州ブリッジウォーターのオフィスを中心に行われ、管理部門で300人、営業部門で1400人を削減する計画だ。同社はあくまで特許切れに備えた既定路線と説明しているものの、先ごろ明らかにしたジェンザイム社に対する敵対的買収成立後のアメリカ事業の再編を見越したものとの観測も浮上している。