英GSK 数百人規模の人員削減 米国のR&D拠点中心に
公開日時 2014/12/05 03:50
英・グラクソ・スミスクライン(GSK)が、米・全米最大規模の産官学連携の研究拠点として知られるリサーチ・トライアングル・パークを中心に数百人規模の人員削減に着手することが12月3日、明らかになった。人員削減の対象となった研究者450人については、開発業務を委託するCRO(開発業務委託機関)のパレクセル・インターナショナルに移籍する。同社は、10月に16億円にものぼる新たな経費削減プログラムを発表しており、今回の人員削減はこの一環。
リサーチ・トライアングル・パークは、呼吸器、感染症、代謝、オンコロジー(腫瘍)領域について開発を進めていた。研究開発拠点は、米・フィラデルフィアと英・スティーブニッジの研究所の2か所に集中させ、特定の領域にフォーカスし、研究開発を進める方針。
同社の米国における従業員数は1万7000人。人員削減、再編成の対象としては、マーケティングを含む営業部門も含まれているというが、詳細は明らかになっていない。
Pink Sheetによると、同社のスポークスパーソンは、パイプラインの特定の領域に研究開発を集中させるとした上で、「今回の変化は、根本に顧客ニーズと米国のビジネス環境の変化を含むマーケットの変化がある」と語ったという。
GSKは主力品である気管支喘息治療薬・アドエア(一般名:フルチカゾン/サルメテロール)の特許切れ後、ブレオ・エリプタ(一般名:フルチカゾン/ビランテロール)、アノールエリプタ(一般名:ウメクリジニウム/ビランテロールトリフェニル)の売上が計画を下回っており、2015年は厳しい年となった。
(The Pink Sheet Daily12月3日号より)