第1回 DPP-4阻害薬のインパクト
公開日時 2010/06/29 00:00
既存薬からの切替え5割以上腸管ホルモンであるインクレチンの不活化を行う酵素DPP-4を阻害して血糖降下作用を得るDPP-4阻害薬の登場により、糖尿病治療は新たなステージを迎えている。日本でも初のDPP-4阻害薬シタグリプチン(一般名、製品名=ジャヌビア(万有製薬)、グラクティブ(小野薬品))が09年12月に上市された。経口血糖降下薬市場にも徐々に変化が表れ始めている。◎新規糖尿病患者では7%に処方医療情報総合研究所(以下、JMIRI)が運用する「処方情報データベース」で、経口血糖降下薬を初めて投与された新規患者(定義=過去6か月間に糖尿病治療薬の服用歴なし)の薬剤をみると、DPP-4阻害薬は10年3月時点で早くも7%を占めた(図1)。09年9月時点と比較すると、スルホニルウレア(SU)剤、α...