日本製薬工業協会・薬事委員会の新たな委員長に就任した会田保俊氏（第一三共）は４月23日に会見し、田辺三菱製薬の不祥事を踏まえ同委の活動にどう生かすかを記者に問われ、委員会としてではなく、各社で検討すべきこととの認識を示した。

田辺三菱に対する行政処分では、基準に合わない申請資料を提出したことともに、製造販売業者として子会社に対する管理監督責任も厳しく問われた。現行薬事法では、製造販売業者が製品に対する責任を負う形となっており、今回の不祥事は各社にとっても管理監督をどう行うかを改めて課題を突きつけられた。

その点について委員会で検討課題とするかとの質問に「現時点では考えていない」と述べ、基本的には各社ごとに必要に応じて検討すべきことだとした。個人的には「他社の事例とはいえ、状況をよく勉強して自社の参考にしなければならないと思っている」と話した。