中医協総会 診療報酬改定の意見書、意見集約ならず次回へ持ち越し
公開日時 2009/12/07 04:00
中医協総会は12月4日、診療報酬改定に向け診療側と支払側の双方の意見を公益側がとりまとめた「10年度診療報酬改定について」の素案について議論した。しかし「医療費全体を底上げすべき」とする診療側と、「診療報酬を引き上げる環境にはない」という支払側の見解の溝を埋めることができず、次回の総会でまとめることとした。
意見書は11月25日に行われた総会で、診療側と支払側それぞれが表明した意見をもとに、公益委員が中心となってまとめたもの。診療報酬の審議機関としての意見を厚労相に伝え、反映を求める。
双方の見解に大きな相違があった部分については両論併記とした。遠藤久夫会長(学習院大学経済学部教授)は、「一つにまとめようとすると、逆に双方の意見が伝わりにくくなるため」と説明した。総会の議論のなかでは、双方の意見の妥協点を見つけるため、遠藤部会長が支払側に対し「本体部分はマイナス改定を行うべきではない」といった一文を加えることを提案。診療側にも了解を得ようとしたが、「本体ではなくネットとすべき」との意見が挙がり、歩み寄ることができなかった。次回は12月中旬に開催予定。