糖尿病治療薬編part2 DPP-4阻害薬
公開日時 2009/11/29 00:00
糖尿病治療は新たなステージへ2型糖尿病の治療が変革期を迎えそうだ。10月16日には、DPP-4阻害薬のシタグリプチン(製品名:ジャヌビア)が製造承認を取得。近く、国内では10年ぶりに、新たな作用機序の薬剤が臨床現場に登場することとなりそうだ。低血糖の発現頻度や副作用の少なさが注目される“DPP-4阻害薬”。最新のエビデンスから、その臨床的な意義と特徴に迫る。(望月英梨)DPP-4とは、主に消化ホルモン“インクレチン”を分解する際に働く酵素。インクレチンには、“GLP-1”と“GIP”があり、食事摂取に伴って分泌され、血糖コントロールを調節する働きを持つ。ただ、いずれも“DPP-4”により短時間で不活化されてしまう。血中半減期は、GLP-1で1~2分、GIPで約7分と言われている。DPP-4阻...