中医協・薬価収載 アバスチンの薬価は低め?
公開日時 2007/05/30 23:00
中医協は5月30日の総会で、中外製薬の大腸がん治療薬アバスチンやシェリン
グ・プラウの高脂血症治療薬ゼチーアなど13成分28品目の薬価収載(6月8日
予定)を決定した。メーカーによるピーク時予測販売金額は、キリンビールの
腎性貧血治療薬ネスプ549億円、骨粗鬆症治療薬アクトネル(味の素)/ベネ
ット(武田薬品工業)の週1回製剤502億円、グラクソ・スミスクラインの喘
息治療薬アドエア415億円、アバスチン301億円、ゼチーア242.9億円と大型化
候補品が並んだ。
アバスチンは、類似薬がないため、原価計算方式で算定。薬価は100mg4mL1
瓶が5万291円(米国8万369円、外国平均6万6679円)、400mg16mL1瓶が19
万1299円(米国32万1475円、外国平均25万4080円)と米国や外国平均を下回っ
ている。外国平均価格調整による引き上げの対象(外国平均価格の0.75倍を下
回る場合)にはならなかった。中外側は当初算定案に対して必要な製品説明会
および最新情報提供活動にかかる諸費用を考慮するよう求めたが、受け入れら
れず、当初算定案通りとなった。
ゼチーアは「ホモ接合体性シトステロール血症」の効能・効果を初めて取得し
たことから、有用性加算2(5%)がつき、1日薬価は250.90円。比較薬は三
菱ウェルファーマのコレバイン。キリンビールのネスプは、同社のエスポーを
比較薬とし、外国平均価格調整により30μg1mL1筒で5232円から8033円に引
き上げられた。グラクソ・スミスクラインの喘息治療薬アドエアの100ディス
カス(28ブリスター1キット)の1日薬価は219.0円となった。
過活動膀胱治療薬ウリトス(杏林製薬)/ステーブラ(小野薬品工業)と、帝
人ファーマの喘息治療薬オルベスコは類似薬効比較方式2(新規性に乏しい新
薬)で算定された。オルベスコはキット加算(3%)がついた。