【緊急寄稿】岐路に立つ日本の医療
公開日時 2009/04/30 00:00
医療崩壊─いまや社会の崩壊に浜松医大口腔外科講座橋口邦夫、橋本賢二1946年敗戦直後、平均寿命は男43歳、女51歳でした。その頃は盲腸の手術代を払えない人は家で死んでいき、病院で死ねる人は少なかったのです。07年には奈良県で38歳の妊婦を引き受ける病院がなく、「たらい回し」による死産が衝撃的に報道されました。最近82歳の女性が脳梗塞で医大救急に受け入れてもらったのはいいのですが、2日で転院を求められ、包括化と姥捨の限定医療にあい、この時は幸い地域総合病院の神経内科の先生に助けられたということがありました。さらに首都圏でも救急、拠点病院の縮小や小児科、産科の閉鎖があり、小学校での体育の「綱引き」の時、顔をぶっつけ出血、応急処置をし、救急車で耳鼻科に受診、縫合したのですが、傷跡が残ると父兄が訴訟...