今回のテーマは、コンテンツである。今更という声もあるかもしれないが、色々な事をやってきた結論としては、コンテンツが最も重要であるといっても過言でないという事である。

Web業界ではよく耳にする言葉、「行動ターゲティング」。今回は、この行動ターゲティングについて、医薬品業界ならではの手法とその将来像について説明していきたい。

私達としても、この10年間で専門領域に関する情報提供の依頼を受け、プロジェクトを実施してきた事が何度もあった。医薬品業界では比較的ターゲット医師数の多い事からプライマリケア製品は、マスマーケティングプロダクトであると言われる事が多い。

本号から次の10年の重要ポイントとして挙げた項目について、詳しく解説したい。まず「狭義のマーケティング」についてである。この考え方は、この十数年間唱えられ続けたターゲットマーケティングとは別のポジションに位置するマーケティング手法である。

5月号では、これまで10年間に医薬品業界で起こったプロモーションでのインターネットのポジションの確立について触れてみた。今回は、いよいよ未来についてである。この先10年間にどんな事が起こるのであろうか？もし少しでも予測を立てる事ができるならば、次の時代におけるプロモーションに強い戦力を持つことが出来るようになるはずである。

医薬品業界にインターネットが本格的に利用されるようになってから10年の時が過ぎた。そして2011年現在、インターネットは既にプロモーションツールとして重要なポジションを獲得しており、エムスリーが提供するMR君でも、約30社が参画、70製品以上のディテールを展開しているのが現状である。