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スズケン 希望退職優遇措置に511人応募 SBAに90人転籍 卸売事業の抜本的な構造改革が必要と判断

公開日時 2021/11/12 04:52
スズケンは11月11日、12月31日を退職日とする希望退職者優遇措置に511人が応募したと発表した。スズケンおよび連結対象子会社のサンキ、アスティス、翔薬に所属する45~59歳(21年12月31日時点)の正社員が対象。一方、同時期に募集したスズケンビジネスアソシエ(SBA)への転籍に90人が応募した。転籍日は22年1月1日。同社は、持続的成長への投資原資を創出し続けるには、「医薬品卸売事業の抜本的な構造改革が必要」と判断。その一環として人員および年齢構成の適正化を目的に、希望退職者の募集を行った。

◎第3四半期に特別一時金支給等に伴う特別損失46億6900万円を計上

同社の希望退職優遇措置は8月25日の取締役会で決定したもの。退職者に対しては、所属する企業の所定の退職金規程に基づく支給に加えて、特別一時金を加算して支給する。さらに希望者への再就職支援も行う。一方、SBAはスズケングループにおける人事・総務・経理・情報システム関連業務の受託を主業務として今年3月に設立した。今回の転籍は、グループ間接機能の共同化・集約化を目的とした。転籍者については、個別同意に基づき、転籍一時金の支払いなどの措置を実施する。なお、希望退職等に伴う特別一時金の支給等に伴う特別損失として46億6900万円を計上する予定。

同社は、2023年3月期を最終年度とする3か年の中期成長戦略「May I “health” you? 5.0~第3の創業期~」を策定し、中期ビジョンの一つとして「One Point Improvement『更なる筋肉質化』」に取り組んでいる。医薬品卸事業を取り巻く環境が厳しさを増す中で、今後の持続的な成長に向けた構造改革の一環として今回の措置に至った。

◎第2四半期連結業績 5.3%増収 抗悪性腫瘍剤の市場拡大やスペシャリティ薬が寄与

このほか同社は22年3月期第2四半期連結業績を発表し、売上高1兆975億円7100万円(前年同期比5.3%増)、営業利益38億7400万円(同118.0%増)、経常利益88億600万円(同45%増)となった。売上高は、新型コロナの感染症拡大に伴う医療機関の受診抑制の影響が依然残るものの、抗悪性腫瘍剤の市場拡大やスペシャリティ医薬品等の新薬が寄与したことで前回発表予想を上回った。営業利益、経常利益は、得意先との価格交渉が厳しさを増したものの、増収効果ならびに販管費の抑制に継続して取り組んだこと、医薬品製造事業において販管費の一部未消化が発生したことなどにより、それぞれ前回発表予想を上回った。

これにより通期業績予想は上方修正となる。売上高は2兆1513億円で、前回発表予測を907億円上回った。営業利益、経常利益は、第2四半期連結累計期間までの実績等に加え、22年3月期第4四半期において、販管費削減の影響として8 億円程度を見込む。一方、医薬品製造事業において販管費の上期未消化分の発生を見込む。これにより営業利益は69億円、経常利益は160億円となり、いずれも前回発表予測を上回った。

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