米インサイト 胆管がん治療薬ペミガチニブを日本で承認申請 自社販売に向けMR採用
公開日時 2020/09/15 04:50
米国インサイト社は9月14日、胆管がん治療に用いる選択的線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)阻害薬・ペミガチニブを日本で承認申請したと発表した。同社製品はこれまで、ノバルティスやイーライリリーが権利を取得して日本市場に導入されているが、ペミガチニブはインサイトの日本法人が自社販売する方針。日本法人のインサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン合同会社はこの日、本誌取材に、MRの採用活動を進める意向を示した。
ペミガチニブは今回、日本で、「FGFR2融合遺伝子陽性の局所進行または転移性胆管がん」の治療薬として承認申請された。同剤は今回申請した適応症で、厚労省から希少疾病用医薬品の指定を受けている。インサイトは2021年中の承認取得・上市を予定。営業体制を構築して、同剤で日本市場に初進出する計画だ。MRの採用予定数など詳細は開示していない。
ペミガチニブは、FGFR のアイソフォーム1、2、3に対する選択的な経口阻害薬。非臨床試験では、FGFR 変異を有するがん細胞に対する選択的な薬理活性を示したという。米国では今年4月、FDA承認の検査法によりFGFR2融合遺伝子または遺伝子再構成が検出され、治療歴を有する、切除不能な局所進行または転移性胆管がんの成人患者の治療薬として承認された。現在、製品名ペマジール(Pemazyre)として販売されている。
なお、インサイト製品のうち既に国内導入されているのは、経口JAK阻害薬ジャカビ、経口MET阻害薬タブレクタ、経口JAK阻害薬オルミエント――の3剤。ジャカビとタブレクタの製造販売元はノバルティスファーマ、オルミエントは日本イーライリリーとなる。