中外製薬は１月９日、固形がんを対象に開発中の抗がん剤「CKI27」（開発コード）について、米ベラステムオンコロジー社に導出するライセンス契約を締結したと発表した。中外は全世界における製造・開発・販売の独占的実施権をベラステム社に許諾。対価として契約一時金300万ドルと、上市後には売上に対するロイヤルティを受け取る。

CKI27は中外が創製したRAF/MEK阻害薬（デュアルインヒビター）。非小細胞肺がんや卵巣がん、大腸がんなどの固形がんを対象に海外で医師主導試験を中心に単剤及び併用療法のフェーズ１試験が行われているが、FAK阻害薬デファクチニブとの併用療法で効果が期待されるため、デファクチニブを手掛けるベラステム社に導出することにした。

中外の岡部尚文・トランスレーショナルリサーチ本部長は、「ベラステム社によりCKI27の開発が加速され、１日も早くがん患者さんに届けられることを期待している」とコメントしている。