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PhRMA 希少疾病薬を450剤を開発中 10年間で230剤が承認

公開日時 2015/03/04 03:50

米研究製薬工業協会(PhRMA)は2月25日、米国での希少疾病薬開発の10年を回顧した報告書「希少疾患におけるイノベーションの10年」(A Decade of Innovation in Rare Diseases)を公表した。


PhRMA会員企業による希少疾病薬の開発を回顧することで、近年の希少疾病の理解の深化が画期的治療薬を生むに至った経緯を報告している。過去10年間で230剤の希少疾病薬がFDA(食品医薬品局)に承認され、現在も、450剤以上が開発中であるとその進歩を称賛した。


特に、希少疾病の領域をみると、慢性骨髄腫(CML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、肺動脈高血圧症(PAH)、遺伝性血管浮腫(HAE)および嚢胞性線維症(CF)の5疾患では、患者の延命やQOL(生活の質)の改善を導き、目覚ましい進歩が見られたと指摘した。


上記5疾患における、従来なかった新規治療法として以下を紹介した。


▽最近同定されたCMLの変異遺伝子を標的とし、個々の患者の遺伝子プロファイルに合わせた治療法。


▽CLLにおいて再発を継続させることになる根本的病因に対する標的療法で、最重症患者でも治療選択肢となる治療法。


▽PAHにおいて症状の管理でなく、根本的病因に対する新規治療法。患者の重篤な心血管イベントのリスクを低減、前向きなライフスタイルを維持させる。


▽HAEの根本的病因の発見により、患者への予防的および急性時治療選択肢に画期的なものをもたらした。

▽CFにおいて症状の管理ばかりでなく根本的病因を標的とした新規治療法。これにより死亡率は減少傾向をたどり、患者は50代まで生存する希望をもてるようになった。


PhRMAのJohn Castellani理事長兼CEOは、「希少疾病は我々が直面している科学的に複雑な保健上の課題だ」と指摘。その上で、「過去10年間、バイオファーマの研究者らは、最先端技術を活用、希少疾病についての理解を劇的に深めた。そして、CML、CFなどの新規治療法を開発した。今後も、希少疾病患者のために治療オプションを探し続ける」と今後の開発への意欲を示した。報告書は、2月28日の「希少疾病の日」(Rare Disease Day)に合わせて発表された。


現在、米国には3000万人、世界では3億5000万人が希少疾病に罹患しているという。米国では、希少疾病は患者20万人以下の疾患を指す。現在、7000種の希少疾患が知られ、その80%は遺伝子異常によって引き起こされるとされている。希少疾患をめぐる進歩が進んだいまでも、まだわずか5%しか治療選択肢がない。
 

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