協和キリン FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症薬ブロスマブを国内申請
公開日時 2019/01/08 03:50
協和発酵キリンは1月7日、抗線維芽細胞増殖因子23(以下、FGF23)に対する完全ヒトモノクローナル抗体ブロスマブ(開発コード:KRN23)について、FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症を予定適応として日本で承認申請したと発表した。ブロスマブはこの予定適応で、希少疾病用医薬品に指定されている。同社は9月頃の承認取得を見込んでいる。
FGF23は、腎臓におけるリン排泄と活性型ビタミンD産生を制御することで、血清リンおよび活性型ビタミンD濃度を低下させる液性因子。FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症の患者におけるリン排泄亢進は、FGF23の過剰な作用により引き起こされる。
ブロスマブは協和キリンの創製品。これまでの臨床試験結果から、X染色体連鎖性低リン血症(XLH)及び腫瘍性骨軟化症(TIO)の患者におけるFGF23の過剰な作用を阻害することで、腎臓におけるリンの再吸収を増加させ、腸管におけるリンとカルシウムの吸収を促進するビタミンDの産生を増加させることで、くる病あるいは骨軟化症の症状を改善することが明らかになっている。