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BMS 買収ターゲットか?:米専門誌報道

公開日時 2017/03/02 03:50

 米ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)社が買収のターゲットになっているとの憶測を米専門誌「Fierce Pharma」(2月15日付)が報じた。

この噂は、BMSが、抗がん剤オプジーボについて非小細胞肺がんに対するファーストラインでの迅速承認申請を行わないとの1月の発表が証券アナリストらを失望させたことが背景にある。一方で、パイプラインが充実しているとの評価が大手他社の買収ターゲットになりやすいというアナリストの観測によるものだ。アナリストの観測の背景には、トランプ大統領が提言した、国内での減税策が実施されると、多国籍製薬企業が海外資金を米国に還流させ、資金が潤沢となり、M&Aに対する余裕が生まれるとの予測があるとみられる。

観測では、抗がん剤分野に強みを持ち、BMSに関心を持つ企業として、ロシュ、ノバルティス、ファイザーなどの名前が上がっている。幹部が最近、成長のためにはM&Aが必要だと発言したギリアド・サイエンシズ社の名前も取り沙汰されている。


しかし、BMSの時価総額は935億ドル程度でこの規模の買収をすぐに行える企業はそう多くはない。ファイザーは、アストラゼネカの買収断念後、2016年にはMedivation社を買収、その後も拡大路線追求のため、大規模買収を否定していない。税金の使い方などを監視する非営利団体Citizens for Tax Justiceによると、ファイザーの海外資金は、800億ドルに上り、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、米メルク、イーライリリー社が合計2500億ドル、アムジェン社は340億ドル、ギリアド社は250億ドルである。証券会社Leerink PartnersのSeamus Fernandez氏は、BMS社のがん免疫療法パイプラインは、高い価値を持つと評価し、買収する価値はあると話している。

このような噂でもちきりの際、いわゆる乗っ取り王といわれる、投資家のCarl Icahn氏が、BMS株を取得したと米Wall Street Journal紙が報じた。同社が買収ターゲットとなるのを見込んで投資と見られている。同氏の保有株式数は明らかにされていないが、BMS買収の噂の信憑性を裏付けるかのような動きにもみえる。当面、BMSをめぐる動きが注目される。

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