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バイエル薬品のスチバーガ錠 大腸がん後期ラインの選択肢に

公開日時 2013/04/25 05:00

バ イエル薬品は4月23日、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんのキナーゼ阻害薬であるスチバーガ錠(一般名:レゴラフェニブ水和物)の3月の承認を 受け、東京都内で会見を開いた。その中で、東京医科歯科大学大学院腫瘍外科学分野の杉原健一教授は、同薬が、手術や標準的な薬物治療で効果不十分な症例に 対する3次治療以降の選択肢となる見方を示した。ただし、副作用として手足の皮膚反応の急激な発生などが見られることから、副作用管理が導入の鍵になると 指摘した。

 
スチバーガは、腫瘍の血管新生や増殖に関与する複数のシグナル伝達経路を阻害するマルチターゲットのキナーゼ阻害薬。通常1日1回160mgを3週間連日投与し、1週間休薬する。
 
フェーズ3試験(CORRECT)では、標準化学療法後に進行した切除不能大腸がん患者760例(日本人100人含む)においてプラセボ群との比較で、全生存期間1.4カ月、無増悪生存期間0.2カ月の統計的な有意な延長がスチバーガ群で確認された。
 
スチバーガ登場後の大腸がんの薬物療法について杉原教授は、化学療法と分子標的薬3剤を組み合わせた1次、2次治療または3次治療の後にスチ バーガが位置づけられるとの見方を示した。この治療レジメンは、来年に改訂が予定されている「大腸癌治療ガイドライン」(大腸癌研究会編)にも反映される 見通しという。
 
一方、フェーズ3試験では、日常生活に支障が出るグレード3以上の有害事象の発生はスチバーガ群で54%に上り、手足の皮膚反応の急激な発生 や、肝機能障害が高頻度に発生する傾向が見られた。このため、同教授は、副作用が重篤化する前に察知して早期に対応すべきであり、スチバーガの導入では同 薬の副作用管理が鍵になると指摘した。
 
なお、スチバーガは全例調査の対象となっていないが、バイエル薬品は1250例の市販後調査を予定している。3月25日に厚労省から承認されており、通常だと5~6月に薬価収載される見込み。

 

 

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