ワクチンの薬剤経済分析 (2)HPVワクチン
公開日時 2010/08/30 00:00
クレコンリサーチアンドコンサルティング株式会社医療アセスメント研究部小林慎ワクチンの多くはウイルス感染による感染症の予防を目的としていますが、近年使用可能となったヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは、HPV感染により発生する子宮頸がんの予防を目的としています。今回はHPVワクチンの薬剤経済分析を紹介します。ある種のがんは、特定のウイルス感染と強い関係があることが知られています。例えば肝臓がんの8割はC型肝炎ウイルスの感染によるものであることが知られています。女性に特有のがんである子宮頸がんには、ヒトパピローマウイルス(HumanPapillomavirus,HPV)の感染が強く関連していることが知られており、子宮頸がん患者の90%以上はHPV感染者であること知られています。子宮頸がんも...