予防の徹底で死亡率を下げる 内科患者にも注意を
公開日時 2009/02/28 00:00
県西部浜松医療センター小林隆夫院長一般にはエコノミークラス症候群として知られる静脈血栓塞栓症。手術後や出産後、がん患者などでリスクが高く、急性発症例での死亡率は約30%、うち約4割が1時間以内の突然死とされる。日本における現況、予防医療の実際などについて、予防ガイドラインの作成にも携わっている小林隆夫氏に話を聞いた。日本における発症の状況は静脈血栓塞栓症は、深部静脈血栓症(主に下肢の深部静脈に血栓ができる)および肺血栓塞栓症(血栓が血流に乗って肺動脈に詰まる)の総称です。リスク因子にはさまざまなものがありますが、日本では手術や妊娠・出産などによるものが多いといわれています(図)。深部静脈に血栓ができても必ず肺血栓塞栓症を起こすとは限りませんが、いったん発症すれば死に至ることも稀ではありません...