日本化薬 新規ROS1阻害薬・Taletrectinibを承認申請 ROS1陽性NSCLCを対象疾患に
公開日時 2025/03/05 04:49
日本化薬は3月3日、経口ROS1阻害薬・Taletrectinibについて、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)を対象疾患に承認申請したと発表した。厚労省から希少疾病用医薬品に指定されている。Taletrectinibは日本化薬が米国バイオ医薬品企業のニュベーション社から導入したもの。
日本化薬によると、Taletrectinibは次世代の経口ROS1阻害薬。ROS1融合遺伝子陽性の進行性NSCLCの治療のためにデザインされており、選択的に強力なROS1チロシンキナーゼ阻害活性を有し、中枢神経系にも移行する特徴をもつ。
世界全体で毎年100万人がNSCLCと診断され、NSCLC患者の約2%はROS1融合遺伝子が陽性であると推定されている。新たに転移性のROS1融合遺伝子陽性NSCLCと診断された患者のうち最大35%が脳に転移した腫瘍を有しており、初回治療後にがんが進行する患者の割合は最大55%とされる。ROS1融合遺伝子陽性NSCLC患者に対する治療の進歩にもかかわらず、より効果的で忍容可能な治療選択肢が依然として必要とされている。