小野薬品 米欧拠点の機能を再編、24年買収の米デシフェラ社に統合へ グローバル展開を加速
公開日時 2025/03/03 04:51
小野薬品は2月28日、グローバル展開を拡大・加速させるため、米国法人ONO PHARMA USA(以下、OPUS社)の機能の大部分を、24年に買収した完全子会社の米デシフェラ・ファーマシューティカルズ社に統合すると発表した。機能統合は7月を目途に行う。OPUS社は、米国における開発・販売拠点、欧州などの開発拠点として主導的な役割を担ってきたが、機能統合後は研究提携活動やライセンス活動の拠点となる。この機能再編に関連して英国法人ONO PHARMA UK(以下、OPUK社)は、開発機能を閉鎖し、研究提携活動の拠点となる。
小野薬品が24年6月に約24億米ドルで買収したデシフェラは、米欧等に開発・販売基盤を有し、消化管間質腫瘍治療薬・QINLOCK(キンロック、一般名:Ripretinib)を米欧等で販売している。今回の機能統合後は、既存のがん領域に加えて、他の疾患領域の米欧での開発及び販売を担う小野薬品グループの新たな事業拠点となる。小野薬品広報部は本誌に、「今回の米欧拠点の機能再編により、グローバルスペシャリティファーマへの成長を加速させる」とコメントした。
なお、OPUS社の従業員約130人は、▽デシフェラ社に転籍、▽早期退職、▽OPUS社で雇用継続――のいずれかとなるが、それぞれの人数は開示していない。