薬粧連合 25年度賃上げ目安「定期昇給分を含めて5%以上」 春闘前に取り組み方針公表
公開日時 2025/01/17 04:47
医薬化粧品産業労働組合連合会(薬粧連合、松野泰士会長)は1月16日、2025年度春闘において、賃上げ分(ベースアップなど)で3%以上、定期昇給分を含めて5%以上の賃上げを目安に取り組む方針を公表した。日本発の革新的な新薬・新製品の創出、医薬品・化粧品の安定供給といった使命を果たす上で「人」への投資は欠かせないと指摘。「医薬化粧品産業を日本の基幹産業として成長させていくため、また人材獲得競争力を維持・強化するため、物価上昇分を上回る実質賃金の向上」が必要だとし、最低でも昨年度と同じ水準で賃上げを求めていく姿勢を示した。
薬粧連合は、個別労使の状況に応じた交渉を優先するという考え方に変更はないともしている。
◎賃金とともに労働条件の充実に取り組む
薬粧連合は「賃金とともに労働条件の充実に取り組み、産業としての魅力を高め、人材を惹きつけることは重要」との考えも示した。誰もが自分らしく安心して働ける職場・社会の実現に向けて労働環境を整備していくとし、(1)自律的なキャリア形成、(2)多様性の推進、(3)柔軟な働き方(勤務時間、勤務地・居住地)、(4)健やかな働き方に向けた取り組み(労務管理・安全衛生)、(5)60歳以降の働く環境の整備――の5項目に取り組む方針を掲げた。